ニッケルめっき鋼板(ニッケルトップ)
ニッケルは、高温で酸化されにくく、アルカリや薬品に対して優れた耐食性を有する金属です。 東洋鋼鈑は、長年培った独自の表面処理技術と圧延技術の融合により、これらのニッケルの特性を最大限に活かした機能性の高いニッケルめっき鋼板(ニッケルトップ)を、お客様のニーズに合った形でご提供します。
被膜構成
熱拡散処理ニッケルトップは、熱拡散処理により、Fe-Ni拡散層が得られます。
熱拡散処理ニッケルトップ | ニッケルめっきのまま | |
---|---|---|
被膜構成(模式図) |
|
|
GDS法による Ni、Fe深さ方向 分布測定例 |
電気接触抵抗
測定例:交流4端子法、接触荷重100g、金線接触子φ1.0mm
抵抗値(mΩ) | 初期 | 経時 |
---|---|---|
無光沢 | 2.9 | 6.2 |
半光沢 | 2.5 | 7.3 |
光沢 | 3.1 | 49.0 |
熱拡散処理 | 2.9 | 8.9 |
*経時:60℃×95%RH×2週間
耐食性
エリクセン張り出し部の耐食性比較
熱拡散処理ニッケルトップは、めっき層の加工追従性が高いため割れにくく、錆の発生を防ぎます。
種類 / 試験項目 |
熱拡散処理ニッケルトップ | ニッケルめっきのまま |
---|---|---|
硫酸銅(5%)溶液 |
*板厚 0.25mm、めっき厚3μm
一般的なニッケルめっきと熱拡散処理を施したニッケルめっきとの比較
伸び | 0% | 10% | 20% | 25% |
---|---|---|---|---|
熱拡散処理ニッケルトップ | ||||
ニッケルめっきのまま |
*めっき厚 3μm JIS Z 2371 5%食塩水35℃ 2時間 引張試験による歪付加(JIS 5号試験片)
印加電圧と引っ張り剪断強度
溶接条件が広いため、細かな設定が不要です。